千客万来の季節

ここ西海では夏のピークも過ぎようかというこの季節から、いろいろな珍客を目にする機会が増えていきます。黒潮の影響(大蛇行も終息を迎えたらしいですが)で南方からの生物が増えてきますし、夏の喧騒を嫌って(?)潜んでいた生き物もあちこちでのんびりしているように見えます。
今年はマツカサウオの当たり年みたいで、普段はあまり見かけることができないレア者として人気が高い魚ですが、今年は数ヶ所で確認されています。定住性が高い魚で、しばらくの間は観察を続けることができます。黄色い体に黒の松かさ模様がとってもキュート。暗闇でぼんやり光る姿はぜひとも見てみたいものです。
最近ヒットしたのがボロカサゴです。鮮やかな紫色の個体で、その名の通りボロをまとったような風貌はかなり個性的。ときどき表皮の皮弁が剥がれ落ちて「脱皮」をするらしいのですが、「ボロ」とはいえその身にまとうものだからたまには新調したいのかしら…。
少し変わったところではウナギギンポが登場! 顔はまさしく「ギンポ」そのものですが体はウナギ系です。私にとってはファーストコンタクトだったのでその姿はかなり異様に映りました。いつも潜っている場所だけに驚きと感動もひとしお。じっくり観察したのは言うまでもありません。何回潜っても会った事がない生き物はいるものだと改めて実感。まだまだ修行が足りんのう。
恐るべし! 西海